— 現在オーストラリアで2社の経営をされていて、オーストラリアに拠点がありますが、なみさんは大学からオーストラリアなんですか?
N いえ、はじめの大学は日本の大学に行きました。
卒業後1年間は本当に普通のOLをして、その後24歳の時にワーキングホリデーに出ました。
昔からどうしても海外に住みたかったので、日本に住んで働くための就職ではなく、お金を貯めるための就職でした。
— なみさんの海外への興味は子供のころからですか?どんな子だったかとても興味があります。
N 子供の頃ですか?んー、オタクですかね。(笑)
なんというか、周りの友人たちと共通点の見だせない、ちょっと変わった子だったかもしれないですね。
小学生の頃から国際人権NGO アムネスティの活動に興味があったり、ネルソンマンデラ解放のために葉書きを書いたりだとか。
皆がチェッカーズを聞いている時に、私はレッドツェッペリンやボブ・マーリーを聞いていました。
だから誰とも話しが合わないんですよ。(笑)
自分がコネクションを感じるものが無く、いつでもちょっとどこかに疎外感を感じるというかね。私はここには属さないんだという感が常にありました。
— その疎外感は子供の頃からですか?
N あったあった、常にあったよ。
周りに合わせるのが凄く苦手だったので、通学班とかも嫌いでわざと遅刻して行ったりね。団体行動も駄目。
だからまぁ、高校生の時なんかはワルでしたね。(笑)
女子高のちょっと厳しい学校に送られてしまったのですが、それでも夜遊びばっかりしてました。
初めて海外に行ってからは「どうしても海外に住みたい!」と常に思っていました。
—海外で2社を経営するキャリアをもつなみさんにも、疎外感を感じたり、自分のコネクションを求めていた時があったなんて。
「どうしても〇〇がしたい!」と思うものが見つかるまでは、ヒトはそういうものなのでしょうか。
N 実際ね、いろんな研究報告を見ていると20代後半まで脳は常にデペロップメント(発展、進展)を続けていて、30代くらいになってやっと固まってくるそうです。
ということは、10代のや20代の早いうちに「あなた、何になりたいの?」っていうことは意味がないわけではないですが、自分のアイデンティティが固まる前に将来何になりたいか、何をしたいかというのは難しい。
それを考えると、大学を出て「なんとなく就職したけど、本当にこれがやりたいのか?」「何がやりたいのか分からない」というのは当然かなと私は思います。
やりたい事というのはいつでも見つかるものだし、いつ始めても遅くない。
私なんて、ナチュロパシーの勉強を始めたのは20代の後半でした。
若いうちから焦って「これ!」ってものを決めなくても大丈夫と私は思います。
— 脳の構造上、10代は自分自身が見えていないという話し、身に覚えがあり過ぎて思わず吹いてしまいました。むしろ記憶が無いほどです。(笑)
N 10代の頃って、自分が誰かなんてわからないし、大人になると覚えていないことも多いよね。(笑)20代と30代の自分もまた全然違う。そういった意味でも色々固まり始めるのが20代後半ということなんでしょうね。
何が自分に向いているのか、合っていないのかということが分かって、40代になってくると「これだっ!」と人間が固まってくるわけですよ。