INTERVIEW

その人の人生は
未来のヒントとなる。

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色んな生き方があって良い。自分らしく生きるには?絵子猫さんの人生にみる自分らしさがもたらすパワーとは。

2019,10,2

絵子猫 プロフィール

色と線を巧みに操り、ゆめかわいい動物たちと幻想的な世界、セクシーで可愛い女の子たちを描く。彼女の作り出す世界観のふり幅は大きく多彩である。

その作品に魅了される人は多く、有名人の著書やテレビスタジオアート、人気作家の装丁、イラスト提供、台湾での展開まで多くの分野で活動をしている。

現在、渋谷ヒカリエにてディズニープリンセスアリエルを描き下し公開中。

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やりたく無いことが後に役立つ事もある。けれど、本当にやりたい事があるのなら、それにまい進したって良い。

絵子猫さんの描く絵からあふれ出る優しく可愛い世界観は、自分の人生をまっすぐに見つめ、他の何かと比べる事の無い強さがあるからこそから生まれ出たものでした。

イラストレーターというよりは、アーティスト。

—まず初めに、絵子猫さんがされているイラストレーターの仕事とはどんな仕事ですか?

 

 

雑誌の挿絵や、広告などで使われるイラストを描くのがイラストレーターの仕事です。

絵を描くことだけではなく、どんな構図や雰囲気の絵が必要なのかをクライアントから的確にヒアリングする力もとても大切な要素です。

ただ私の場合は、イラストレーターにとって大切なヒアリングがとても苦手で様々な仕事をさせて頂く中で、「あれ?私はもしかしたらイラストレーターではないかもしれない。」と気が付きました。(笑)

私のしている仕事は、画家やアーティストと呼ぶには商業的な仕事が多いのですが、私自身は売れる物を描いているわけではなく、好きなものを描いていたら、ありがたいことにたまたま受け手がいてくれたという感じなんです。直観的に分かりやすいため “イラストレーター”と名乗ってきましたが、今後は“アーティスト”や“画家”という方がしっくりとくるのかもしれません

 

 

—“アーティスト”ですか、夢のような世界感で表現をされる絵子猫さんにぴったりですね。では、以後アーティストと表記させていただきますね。

お仕事の日はどんな流れで一日を過ごしていますか?

 

 

私は朝がとても早く、4時30分には起きます。

起きたらすぐにパソコンで作業をするのですが、今は受験期を迎えた長女も一緒に起きて私の隣で勉強をしています。タイマーを用意して、25分集中したら5分休むという事を繰り返します。これは集中力を高めるポモドーロ・テクニックといい、以前本で読んでから実践しています。

その後、歩いてアトリエに出勤したら9時から18時まではずっとアトリエです。

 

時間的にいえば、絵を描くのは午前中勝負。だから午前中は人に会うような会議などはせず、制作に集中します。午後は発送作業や、会議、ラインストーンやラメで絵をデコレーションをしたりしています。

 

 

—お住いの埼玉県東松山市のお仕事もしているようですが、どのようなお仕事をされていますか?

 

 

アトリエがある東松山市のイベントに出てフェイスペイントを描いたり、応援団員として活動をしています。他には市の制作物にも積極的に関わっています。

具体的には回覧板や、子育てハンドブックの表紙を描きました。

きっかけは美術の授業中に先生に言われたひと言だった。

—こんな可愛い回覧板はじめて見ました。同じ市で活動しているアーティストが描いてくれた行政の発行物を市民みんなで使う、とても愛着が湧きそうですね。

絵子猫さんはいつからアーティストになりたいと思われたんでしょうか。

 

 

うん、やっぱり子供の頃からかな。

私は小学生の頃、学校で全然授業を聞かず絵ばかり描いていましたよ。(笑)机も教科書も落書きだらけだったので、私の席はいつも教壇の目の前でした。

 

中学では美術部でした。美術の授業でにじみ絵を描くという時、みんながお花とか綺麗な絵を描いている中、私は赤いにじみを水ぼうそうに見立てた“水ぼうそうの女の子の絵”を描いたんです。(笑)それを見た美術の先生が「お前はデザイン科に行ったほうが良いな。」と言ったんです。

私はその頃、デザイン科があるという事を知らず、「え?!絵ばかり描いていても良い学校なんてあるの?!」とびっくりしたのを覚えています。

 

 

—高校のデザイン科に進学後、そこからはもう、絵三昧ですか?

 

 

デザイン科では絵だけではなく、彫刻や粘土や版画など、デザインに関わるありとあらゆる分野を学びました。レタリングや製図は嫌いな科目でした。(笑)だから当時は「なんで絵じゃなくて、こんなことやらなきゃいけないんだろう?」と思っていましたよ。でも一通りやったからこそ今はなんでもできる。

今思うと学んでおいて良かったと思います。

 

高校生活中に地元でコンペに応募をした結果、賞をいただきました。私が描いた絵が駅ビル全体に大きく使われているのを見たとき、本当に気持ちが良かった。そこで絵を描く事を仕事にしたいという気持ちが益々鮮明になった覚えがあります。

 

 

 


次回VOL.2は、絵子猫さんの感性に働きかける刺激をシャワーのように浴びた子供時代と

お仕事への流儀のお話をお聞かせ頂いています。

アーティスト絵子猫インタビューVOL.2

 

文:小川圭美